正月も3日になると調子が悪くなる。張りつめていた空気が徐々に弛んでくる。あんなにいっぱいだった重箱が入れ歯を外した年寄りの歯茎のように隙間が目立つようになる。9粒になった黒豆、5切れの数の子、虚空を見つめる田作り、澱んだ栗きんとん。「おせちも…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。