読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

16

 晴れ。快晴。気温も丁度良い。春になると気分がだいぶ良くなる。気候は健康に大事だということがよく分かる。

 先日、誕生日だった。毎年のことだが、誕生日が近づくと憂鬱になるのに当日になると特別なことがないかなと期待をしてしまう。

おお、私がバス停に着くと同時に目的のバスが来たぞ、やはり誕生日だからか。むむ、良い天気だ。誕生日だからだな。あれ、今日は仕事が楽だぞ、誕生日だからか。やや、書類やカレンダーの日付が全て誕生日だぞ、そうか今日は誕生日か...等々、アホみたいに脳内が浮かれていた。ただ、お祝いされるのに慣れてないので家族がケーキを囲んで蝋燭を消すみたいなのは恥ずかしくて苦手だ。さらっと流してくれるぐらいが丁度良い。

 節目はよく町を歩く。大晦日も歩くし、誕生日も歩く。風景をじっくり観察し、空気をいっぱい吸い、少しセンチな気分に浸る嫌な野郎だ。今年は桜を眺めながら鯉やフナの死骸を4匹ほど見つけた。つい最近焼死体が見つかった公園では子供が元気に遊んでいた。大勢の人がいる前でフェラチオを自撮りしていたカップルがいた場所は工事中だった。何も変わらないように見えて少しずつ変わっている。変化に気が付くほうが良いのかどうかは分からないが周りはどんどん変わっていくのに自分は何も変わらず取り残されるのは寂しいなと思う。反面、何も変わりたくないなとも思う。